佛立本旨講妙應寺


寂光の道しるべ No.⑥敬いの心を

日扇聖人ご教歌
わするなよあしたゆふべのおかんきを
人の為にもおのがためにも
お寺参詣に精進すればさまざまな喜びが頂けるのに、家にも本尊を祀るのは何故でしょうか。それは、題目口唱の心得を、家での生活習慣に組み入れてしっかりと身に付けるためです。
感謝する心といっても、気持が込められる日もあれば込められない日もある、という具合で定まらないものです。それを揺るぎないものに育て支えるのは「敬いの心」です。
家に祀った本尊を、生きていらっしゃる仏と敬って朝夕題目口唱をすることが重要なのです。
同居する家族がいれば、家族にも妙法蓮華経を唱える喜びを伝えたいものです。
本尊を祀る仏壇を、佛立本旨講では「お戒壇」と呼んでいます。これには、仏を敬う家族のしきたりを行なう場所、という意味が込められています。
朝に夕に題目を唱え、出かける時に行ってまいりますと挨拶するなど、日常生活に溶け込んだ信心が根付けば、家族皆がお陰を感じるようになります。
それが我が家の伝統となる所まで定着すれば、子々孫々にまで信心のお陰が伝わってゆくことでしょう。
信者の家に祀られる本尊は、本堂の本尊の写しです。本堂の本尊は、佛立本旨講の礎を築いた日尚上人のお開眼によって、生きておいでになる仏の魂が込められています。
そこには開講本旨再興の思い、つまり、百五十年前に妙法を弘めてくださった開導日扇聖人の佛立信仰を現代の世に再び取り戻そう、という願いが込められています。
題目ならどれでも同じだ、というような軽々しいものではありません。厳粛な気持になって、本尊を家に祀りましょう。

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