佛立本旨講妙應寺


寒参詣について

今朝は塞参詣についてお伝えします
1.寒参詣の始まりは、明治35年の暮れに日歓上人が、1 月から寒参詣を始めることを御信者に話して、御奉公の目標を立てさせて「寒参詣期間中御奉 公成就の御看経を勤めますから、朝早くからお参詣下さい」と勧められました。
そして日歓上人は朝4時御看経開始、7時まで御看経をなされ、こうした上人のお折伏が通って、今まで一人もお寺へのお参詣がなかったのが、その年から寒中に参詣者があり、教化もできて御利益をいただく信者も多く、益々栄えるようになったと伝えられています。

2.この寒中について世間においても「寒中の水(日本酒、味噌、醤油等の仕込み水に使えば、極上の仕上がりになる)」とか、「寒中の卵(この時期の卵 は滋養に富む)」等と言われています。又、昔の人が、寒修行という風習に対して抱いていた気持ちには、厳粛で真剣なものがあります。寒稽古と言って一年中で一番寒い巖寒にまだ一般は正月気分で朝寝したい時に、夜の明けやらぬ内から枕を蹴って起き、氷を割って顔を洗い芸事を習う人、武道に励む人、それぞれの自己の道を厳しく鍛錬したものです。

3.季節的には、一年中で一番寒さの厳しい期間の中で実施されるのですから、信者とって「一年の計は寒参詣にあり」で、この寒参詣によって自らの御信心を鍛え、御弘通御奉公を成就を願うのです。
本旨講1 0 0 年の計である、子孫への信行相続を願う事や、子や孫に祈願をかけさせる事、或いは応援祈願の協力や祈願成就を、寒参詣に気合を入れて励ませて頂けば、必ず御宝前からお力添えが頂けるのです。

4.実際、寒参詣に気張ることによって、以前から腰の具合が悪く動作も不 自由であったのが、皆参することによって全快した、永い間親子の関係が悪かったのが、子供とも和解ができて、一緒に御奉公させて頂けるようになった、 或いは、娘は体が弱いので参詣を無理に誘わないで下さいと、止められていたのですが、役中さんが必す御利益が頂けますよと言われて参詣したところ、お陰で心身ともに明るくなって健康な体になった等。
ですから寒参詣は、寒いも眠いも言ってはおられないと決定するからこそ、 尊い功徳、御利益を生み出す土俵ともいえるのです。

5.開導聖人は、「冬の寒い夜、ねむたきと、起きにくきは誰も同じ。心一つの置き所にて、ねむたきに勝つと起きにくきに負けるとのあやなり」とお教え下されてございます。今年の寒参詣は、日尚上人御17回忌の年の寒参詣です。班内、家族を将引しあって、日尚上人にお喜び頂けるように、精いっぱいよろこんでご奉公させていただきましょう。
わが祖師の御悦を信ずれば 実りのために身をおしむかは



平成31年1月5日
糠谷信章師

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